はじめに
プロゴルファーは全員ルーティーンを持っていますが、その流れや所要時間、細部の動作には個性と意図があります。
松山英樹はルーティーンの丁寧さと安定感で知られ、石川遼はテンポの良いスムーズなルーティーンが特徴です。
この記事では、両者のルーティーンを詳細に比較し、アマチュアが取り入れるべきポイントを抽出します。
松山英樹のルーティーン
特徴
- 所要時間:比較的長め(20秒前後)
- 動作の精密さ:クラブを地面に置く位置、スタンス幅、グリップ圧まで毎回ほぼ同じ
- 視線と間合い:アドレス中に何度もターゲット方向を確認
流れ(ティーショット例)
- 後方から目標方向と風向きを確認
- 仮想ターゲット(ボール手前数mの地面)を決定
- 素振り1〜2回(フルではなくリズム重視)
- フェースを仮想ターゲットに合わせてセット
- スタンスを調整し、体重配分を安定
- 目標を再確認→スイング開始
強み
- 毎回同じ動作で心理的安定を確保
- 慎重さがショット精度につながる
弱点(アマチュアが真似する際の注意)
- 所要時間が長いと同伴者のプレー進行に影響する場合あり
- 慎重になりすぎてリズムを崩す可能性
石川遼のルーティーン
特徴
- 所要時間:短め(12〜15秒程度)
- テンポの良さ:判断が早く、構えに入るまでがスムーズ
- 感覚重視:素振りやアドレス中の動きが流れるように連続
流れ(ティーショット例)
- 後方から風とラインを一瞥
- 素振り1回(フィーリング重視)
- すぐにアドレスへ入り、フェースを合わせる
- スタンス・グリップを素早く整える
- ほぼ間を空けずにスイング開始
強み
- テンポの良さで緊張を引きずらない
- 試合の流れに乗りやすく、攻めのゴルフができる
弱点(アマチュアが真似する際の注意)
- 判断が早すぎると戦略や狙いが曖昧になりやすい
- 感覚重視型は、その日の調子に影響を受けやすい
共通点と相違点まとめ
項目 | 松山英樹 | 石川遼 |
---|---|---|
所要時間 | 約20秒 | 約12〜15秒 |
素振り回数 | 1〜2回(リズム確認) | 1回(感覚確認) |
準備の順序 | 後方確認→仮想ターゲット→フェース→スタンス | 後方確認→素振り→フェース→スタンス |
ターゲット確認 | 複数回 | 最初のみ |
長所 | 精度と安定感 | テンポと流れの良さ |
注意点 | 慎重すぎると時間が長くなる | 判断が早すぎると狙いが甘くなる |
アマチュアが取り入れるべきポイント
- 松山型から学ぶ
- ターゲット確認をしっかり行う
- 毎回同じスタンス幅とグリップ圧で構える
- 石川型から学ぶ
- 素早い決断で集中を切らさない
- 感覚的なリズムを重視してテンポ良く打つ
💡 理想は「松山の精密さ×石川のテンポ」。慎重かつスムーズなルーティーンが安定感と流れを両立します。
練習場での比較ルーティーン習得法
- 2種類を試す
松山型(精密型)と石川型(テンポ型)を交互に行い、自分のスコアやミス傾向を記録。 - ハイブリッド化
ターゲット確認は松山型、構えからスイングまでのテンポは石川型という組み合わせも有効。 - 時間計測
自分に合う秒数を見つけ、15〜18秒程度で一定化する。
まとめ
- 松山英樹は精密な準備と慎重さで高い再現性を確保
- 石川遼はテンポの良さでリズムを作り、迷いを排除
- アマチュアは両者の良い部分を組み合わせることで、安定感とテンポのバランスが取れる
ルーティーンは「型に自分を合わせる」のではなく、「自分の性格とプレースタイルに合わせて型を最適化する」ことが重要です。
関連リンク
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